理科研

研究助成

平成29年度 理科研 生命科学研究助成 採択者のコメント

■ 長岡技科:山本 雅納
■ 静岡県大:紅林 佑希
■ 熊本大学:人羅 勇気
■ 愛知医大学:伊藤 卓治
■ 岐阜大学:杉戸 信彦
            
長岡技術科学大学 /
工学部 佐藤研究室

助教
山本 雅納
<コメント>
既存の分子・錯体化学に依拠した物質変換の研究では『単一分子は分解・失活する』という事実を度外視しており、故に真に社会に役立つ物質変換系の構築は絶望的です。その一方で生命は単一分子群による洗練された生体反応機構により維持されています。たとえば、生体反応触媒である酵素は、ユビキチン・プロテアソーム経路による特異的分解あるいはオートファジーによる非特異的分解機構を経ることで絶え間なく分解・再生され、恒常性を実現しています。そこで生体反応のように自己再生能を併有する人工触媒を目指すことが真に社会に役立つ物質変換系の実現につながると私は考えています。本研究課題を支援してくださった本助成に感謝しています。
静岡県立大学薬学部 /
生化学分野

助教
紅林 佑希
<コメント>
この度は平成29年度生命科学研究助成に御採択頂き、心より御礼申し上げます。私はインフルエンザウイルスの感染機構解明を主なテーマとして研究を行っております。特にウイルスのNAタンパク質の性状解析を行っており、これまでにパンデミックウイルスに特徴的に認められるNAの酸性安定性がウイルス増殖を促進することを見出し、現在そのメカニズム解明を行っております。ウイルスが体内や細胞内においてどのように感染・増殖するのかを解析していくことで、新たな抗ウイルス薬の創出につながる研究であると考えています。本助成のご支援を活用させて頂くことで、研究を一層発展させていきたいと考えております。
熊本大学生命科学研究部 /
天然薬物学分野

助教
人羅 勇気
<コメント>
この度は、平成29年度理科研生命科学研究助成に採択いただき心より感謝申し上げます。当研究室では、海洋生物より創薬シードあるいはケミカルプローブの創出を目指した海洋天然物の探索研究を行っております。本研究では、細胞骨格を標的とする海洋天然物の細胞死発現メカニズムの解明を目指しております。海洋天然物をケミカルプローブとして用いることで、細胞骨格制御機構と細胞死誘導メカニズムに関する新たな知見を得ることができると考えております。貴社の研究助成を活用して、海洋天然物の魅力を引き出し、研究成果を社会に還元できるよう精進してまいります。
愛知医大学 /
医学部内科学講座 神経内科

特別研究助教
伊藤 卓治
<コメント>
この度は、御社の生命科学研究助成に採択頂き心より感謝申し上げます。私が研究している球脊髄性筋萎縮症(SBMA)は、30-50歳代の男性に発症する緩徐進行性の下位運動ニューロン変性疾患です。現在は、患者・健常者iPS細胞由来運動ニューロンと骨格筋を様々な組み合わせで共培養することにより、病態の本質がどちらにあるのか?という疑問に決着をつけ、新たな病態解明と治療標的の同定を目的に研究を進めています。本助成のサポートを最大限有効に活用させて頂き、生命科学の進歩・発展に貢献する成果を上げるとともに、1日でも早くSBMAの治療薬開発に直結する成果を上げたいと考えております。
岐阜大学大学院 /
連合創薬医療情報研究科 創薬科学専攻

博士後期課程
杉戸 信彦
<コメント>
この度は、平成29年度生命科学研究助成に採択していただき、心より感謝申し上げます。私は、横紋筋肉腫におけるRNA創薬実現を目指した研究を行っています。横紋筋肉腫は、小児期で最も頻度の高い軟部悪性腫瘍で、未だ有効な治療法が確立されていない希少腫瘍です。これまで、新たな抗がん剤ができる毎にその効果を検証されていますが成果はでておらず、全く新しい創薬の開発が待たれています。そこで、着目したのがmiRNAを用いたRNA創薬です。miRNAの補充は、従来の薬とは違い、翻訳段階でタンパク質発現を阻害します。本助成を利用して、miRNAの最適化及び横紋筋肉腫細胞を移植したマウスにおける効果の検証を行います。

※順不同。